1「移り気な猫のうたたね」江田公三さん
(旧タイトル「飲みに行きます!」)
<受賞コメント>
採用ありがとうございます。 「移り気な猫のうたたね」ですが、あくまで感じでつけさせて頂きました。聞き手が予想する旋律とは異なった方に、ふらり、 ふうわり、からかうような調べ。音が鳴っているのに静謐な印象。薄目を開けたり瞑ったりする子猫の、微かな微かな寝息。そんな印象でした。 「移り気な五度のムード」という楽曲がありますので、「移り気な」という言葉を使うことには抵抗が ありましたが、無邪気な子猫の巧まざる悪戯の様を表すにはこの言葉がよかろうと、使わせていただき ました。塚原晢夫さんごめんなさい。
2「やがて緑に」ふむふむさん
(旧タイトル「夕方は曇り」)
<受賞コメント>
ほんとにびっくりしました。
仕事に疲れて軽い気持ちで応募したのに それがよかったのかもしれません。
3「いかした想い出」susa7さん
(旧タイトル「昼食はボルシチ」)
<受賞コメント>
採用のお知らせに驚いております。光栄に思います。受賞コメントとの事でしたが,私は音楽に関しては全くの素人。クラシックからポップスまでどちらかと言えば消極的聴取者です。メディアから流れてくる気になる曲をチェックするぐらい。今回の応募は私の気まぐれ(良く言って興味本位)からでした。採用曲は一回だけ聞きました。仮の題名は無視しました。私の数少ない語彙のなかから感性に任せ出てきたフレーズでした。
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=作曲家、神尾憲一からのメッセージ=

第2回タイトル募集に、沢山のご応募ありがとうございました。
皆様が一生懸命考えて下さったタイトルに、感心したり、考えさせられたり、曲を作った本人が言うのも何ですが、1つの曲が持つイメージというのは、こんなにも想像の可能性を秘めている物なのか、と感動してしまいました。
本当にありがとうございました。

さて今回は、曲のタイトルについてちょっと参考になるかな?とおもいつつ音楽こぼれ話を書いてみたいと思います。
実際、タイトルを付けるのは、表題音楽でもない限り作曲家自身においても難しいことです。たとえばベートーベン。
ピアノソナタ「月光」は、あまりにも有名ですが、実は、あのタイトルを付けたのは「月光」の楽譜を出版した会社でした。
では、「月光」は、どういう状況で作曲されたのでしょうか?
そのころベートーベンは、パトロンの貴族の屋敷を飛び出し無一文でした。
理由は、喧嘩。たまたま貴族が、ベートーベンについての不平不満を友人にこぼしているのを聞いてしまったそうです。そして、その貴族に暴力を振るい、もともと気性が荒いとはいえ、大けがをさせて雪の中に飛び出して いった・・・。

笑い事じゃありません・・・・。僕は、この話を高校時代に知って、ショックを受けました。そのころの僕は、音楽に立ち向かっていくような気持ちで、一日中、理論書と格闘していました。それは授業中にも及び、あまりにも堂々と理論書を研究する僕に、先生方も(呆れて)目をつぶって下さるような、そんな音楽どっぷり人間でしたし、芸術家に関しては、それはもう画家であろうが、陶芸家であろうがとにかく芸術家であればだれでも尊敬していましたので、ベートーベンのとった行動が信じられず、その状況で作ったあの名曲「月光」がどうしても結びつかず・・・、大変ショックでした。

しかし、「月光」はベートーベンの性格と貧困とは裏腹に、世の中に残り、今も愛されています・・・。それは、月光の哀愁と共に・・・。
結論!作曲家の気持ちより、タイトルの方が大事!!と言ったところでしょうか・・・。

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