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リレーインタビュー第4回は、振付担当のお2人。
それぞれ指導する立場だけでなく、演じられる側にも立つことがある方たちだけに、
ダンサーに向ける視線はまさに自分自身を見ているかのようでした…。


■振付
源川瑠々子(振付師)/本多瑛未里(振付助手)

ショーに携わることになった経緯は?
源川 神尾先生の方からお話をいただきました。今まで、私は自分の“ひとり舞台”の振り付けはしていたんですけど、本格的にほかの方に…しかもこんなに大勢に(笑)振り付けをしたことは無かったんです。ほとんど初めてですので、新しいきっかけというか、自分のためにもなればいいなと。色々な方のコラボレーションですので、私も参加できて光栄です。

振付師としての代表的な作品を教えて下さい?
源川 伊東美咲さん主演の『THE SNOW』という香港と日本の合作映画ですね。社交ダンスのステップなどが中心でしたけど。
本多 私は振付自体はやったことが無くて、普段はクラシックバレエの講師をしています。なので、私にとっても初めてのことばかり。今までは出演者としてミュージカルの舞台に立つ方だったので、逆に緊張しちゃいます。

今回は皆さん“初めて”の方が多いんですね?(笑)
源川 そうなんです、まさに“初めて”のコラボレーション(笑)。そう言えば、岡島先生もボディーペインティングは初めてですからね。

助手としての主な役割は?
本多 私は基本的に源川さんのお手伝いをさせていただいています。彼女の頭の中にあるイメージを形にして、出演者にやってもらう前に、まず私を使って試してみるんです。やっぱりお1人で5人分だと、頭の中がいっぱいになりますから(笑)。
源川 今回はとくに、“セクシーレビューショー”ということで、ライン(ダンサーの動きの列や形のこと)を決めてやらないといけないんです。1人ずつの踊りだったら、その場で振り付けをしながらでもできるんですけど、複数だと試さなければいけないことが多くて。

ダンサーの方について、指導してみた感想は?
源川 皆さん経験の多いの方がほとんどで、ご自身がダンスの先生という方もいらっしゃるので、すごく教えるのが楽というか、さすがに飲み込みが早いというか。「こうして下さい」というと、すぐにできる方たちばかりですよ。

振付以外の活動経歴を教えて下さい。
源川 小さい頃からダンスをやっていて、ライトリンク・ミュージックに入ってからは“ひとり文芸ミュージカル”を主にやらせていただいています。2年前から夏目漱石の『こころ』をモチーフにした『静-shizu-』を、今年の7月7日には『初恋』というCDアルバムを発売しましたが、それは島崎藤村の『若菜集』『落梅集』から神尾先生に良い作品を選んでいただいて、曲もつけていだいたんです。最近は明治文学づいていますね(笑)。華やかだし、当時は文明開化の頃なので、そこから変わっていった物事がとても多いんです。その頃に生まれた言葉そのものが、藤村の詩集とも言えるぐらいで。今、そういう“原点”に立って何かを作り出すのが楽しいなって思えます。

ある意味、今回のアートショーも“原点”と言えますね?
源川 日本では今までに無い試みですからね。

今まで携われた作品が今回のショーにも踏襲されていたりするのですか?
源川 そうですね。今、私が目指しているのは“和のエンターテイナー”。だから和テイストのものを入れつつ、エンターテイメントにしていくことを心がけていますね。例えばお扇子を使うパフォーマンスなどを多く取り入れていて、そのあたりに自分のカラーを出してゆければいいなと。

自分が演じるのと人に託すのでは、やはり違う感覚ですか?
本多 違いますねぇ〜…ダンサーさんたちは皆さん背が高くて、自分だったらそんなセクシーなダンスは無理なので(笑)。託してるからこそ、理想も高くなりますね。「ここを綺麗に見せて欲しいナ」とか「せっかく脚が長いんだから、こんな風にできないかな」とか(笑)。
源川 彼女たちの美しいボディーラインを活かしたポージングとかね。

この“セクシーレビューショー”は、男性女性どちらでも楽しめるのでしょうか?
源川 一般的に“セクシー”と言うと男性向けのイメージに捉えられがちですが、今回は“アート・コラボレーション”という大きなコンセプトがあるので、そこは男女問わず、広い目で見て欲しいですね。エロティックというよりは、内面から出てくる日本人女性のセクシーな部分を表現できたら良いなと。「大人向け」であることに間違いは無く、そこに集約されていると思いますから。

「日本人のセクシーな部分」とはどんなものでしょうか?
源川 イメージしているのは、“見せる”よりも“隠す”セクシーですね。今回の舞台設定である平安時代の女性というのは、口もとを見せてはいけないという慣習があったんです。私はそういうところに、セクシーさを感じたんです。今で言う“チラリズム”でしょうか?(笑)衣装はかなりセクシーなものになると思いますが、その部分は衣装さんにすべて任せていて、私はお扇子などで“隠す”ことに集中しています。
本多 扇子を使うパフォーマンスは海外にも色々あるんですけど、顔の隠し方などは日本女性独特の女らしさがいっぱい出ている振りを源川さんが考えて付けてらっしゃるので、そういうところを見てもらいたいですね。

インタビュアー/松本京也(KyoPro)


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